上のような吸収過程のない線形-1コンパートメントモデルにおいて、血中濃度と時間の関係を数式で表してみます。
臨床的には、血管内急速投与の場合が想定されます。
#コマンドについてのメモ
$ platex compartment.tex
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以下ソースコード
%compartment.tex
\documentclass{jsarticle}
\usepackage{amsmath}
\begin{document}
\title{線形1-コンパートメントモデル}
\author{kappa}
\date{Monday October 29}
\maketitle
体内コンパートメントモデルからの薬物消失が1次反応速度式に従う場合、消失速度は1次式により表すことができる。
\begin{eqnarray}
-\frac{dX}{dt} = k_{el} X
\end{eqnarray}
ここで消失とは体内からの薬物の消失に関するすべての過程(肝臓、腎臓、腸管上皮etc)における退社、尿中排泄、胆汁排泄などをすべて包括した概念であることに注意。\\
(1)の微分方程式は
\begin{eqnarray}
-\frac{dX}{dt} = k_{el} X\nonumber \\
\frac{1}{X}dX = -k_{el} dt
\end{eqnarray}
変数$t$について$0$から$t$まで積分するのdが、このときもう一方の変数$X$も$t=0$のとき(すなわち薬物血管内投与時)、投与量$X_{0}$に等しいから、$X_{0}$から$X$まで積分する
\begin{eqnarray}
\int_{X}^{X_{0}} \frac{1}{X} dX = \int_{t}^{X_{0}} dt \nonumber \\
\left[ {ln X} \right]_X^{X_0}  =  -k_{el} \left[ {X} \right]_t^0 \nonumber \\
ln X - ln X_0 = -k_{el} t\nonumber \nonumber \\
ln \frac{X}{X_0} = - k_{el}t \nonumber \\
\frac{X}{X_0} = e^{-k_{el}t} \nonumber \\
X = X_o e^{-k_{el_t}} \\
log X = log X_0 - \frac{k_{el}}{2.303}t
\end{eqnarray}
遅疑に、体内薬物量$X$と血中薬物濃度$C$とを用いて、分布容積(apparent volume of distribution)を定義する。これは、体内のあらゆる組織や臓器に分布した薬物が、血中の濃度
と同じ濃度で分布したと仮定したときの容積を表している。
\begin{eqnarray}
V = \frac{X}{C} 
\end{eqnarray}
分布容積は、実測値として取得可能な血管に注射した直後の血中薬物濃度$C_0$及び薬物投
与料$V_0$を用いて次のように表すことが可能である。
\begin{eqnarray}
V = \frac{X_0}{C_0}
\end{eqnarray}
(3)-(6)式より
\begin{eqnarray}
C = C_o e^{-k_{el_t}} \\
log C = log C_0 - \frac{k_{el}}{2.303}t
\end{eqnarray}

\end{document}
compartment.tex (END)