真核生物の誕生 - ミトコンドリアとの共生

真核生物はメタン生成古細菌とαプロテオバクテリアによる廃棄物のやり取りをもとにした共生が今からおよそ21億年前に行われたことがきっかけとされています(水素節)。

各々の細菌は以下のような特徴を持っていました。

#メタン生成古細菌
二酸化炭素と水素から、ブドウ糖とエネルギーを生み出し、メタンを放出

#α-プロテオバクテリア
酸素を使ってエネルギーを生み出し、水素を放出。

約22億年前の酸素の増加によって、大気中の水素は反応して水となったため、メタン生成古細菌にとって極端な水素不足となりました。そこで、水素を生成するα-プロテオバクテリアを取り込んで共生することにより、水素を補うことに成功しました。真核生物の誕生です。

α-プロテオバクテリアは現代のミトコンドリアとなります。

哺乳類の受精時に細胞核とミトコンドリア核が異なる遺伝様式を取るという事実から、太古の昔(22億年前)には、二つが別の生物であったことを示唆します。

【参考文献】 
豊橋市自然史博物館 『豊橋市自然史博物館 総合案内』 
梅田真樹『そこが知りたい 動物のなぞ』久美株式会社 2011年 7 - 9pp